こんにちは。青山予備校、柏原です。
今回は、滋賀県から通える情報系大学について紹介します。
近年、高校生の進路相談で増えているのが、
「AIに興味がある」
「将来、IT企業で働きたい」
「プログラミングを大学で学びたい」
「情報系の学部に進学したいけど、どの大学がいいの?」
といった相談です。
生成AIの普及もあり、情報系学部への関心は高まっています。
ただ、ここで一つ注意してほしいことがあります。
情報系学部なら、どこに進学しても同じだと思っていませんか?
実は、大学によって学べる内容は大きく異なります。
プログラミングを中心に学ぶ大学。
AIや機械学習を研究する大学。
統計学やデータ分析を重視する大学。
電気電子やロボットと情報技術を組み合わせる大学。
同じ情報系でも、目指す方向性はさまざまです。
そして、滋賀県の高校生には大きなメリットがあります。
それは、滋賀県内だけでなく、京都・大阪の大学も自宅通学の選択肢に入ることです。
今回は、南草津駅を通学の起点として、滋賀から通える情報系大学を比較していきます。
以前滋賀県南草津から通える国公立大学については、こちらのブログでまとめています。
そもそも情報系学部では何を学ぶの?
最初に知ってほしいのは、情報系学部には大きく分けて複数の学問分野があるということです。
情報工学・コンピュータサイエンス
コンピュータの仕組みやソフトウェア、ネットワーク、情報セキュリティなどを学ぶ分野です。
プログラミングが好きな人や、将来ソフトウェアエンジニアになりたい人に向いています。
AI・機械学習
人工知能の仕組みや、データから規則性を学習する技術を研究する分野です。
数学、特に線形代数・確率統計・微分積分などが重要になります。
「AIに興味があるけど、数学は嫌い」
という生徒は、少し注意が必要です。
AIを使うことと、AIの仕組みを理解して開発することは違います。
データサイエンス
大量のデータを分析し、社会や企業の課題解決につなげる分野です。
統計学、プログラミング、数学などを組み合わせて学びます。
経済や経営、医療、スポーツなど、さまざまな分野に応用できるのが特徴です。
電子情報・ロボット・組み込みシステム
コンピュータと電子回路、機械、通信技術などを組み合わせる分野です。
ロボットや自動車、IoT機器などに興味がある人に向いています。
このように、情報系といっても内容はさまざまです。
「情報系に行きたい」から、もう一歩踏み込んで、「情報の何を学びたいのか」を考えてほしいと思います。
滋賀から通える国公立の情報系大学一覧
滋賀大学|データサイエンス学部
まず紹介したいのが、滋賀大学データサイエンス学部です。
滋賀大学は2017年、日本で初めてデータサイエンス学部を設置しました。
データサイエンス分野の先駆的な大学として知られています。
特徴は、統計学と情報学を組み合わせた学習です。
データ分析。
機械学習。
プログラミング。
企業や社会の課題解決。
こうした内容を幅広く学びます。
また、文理融合型の教育を行っていることも特徴です。
情報系と聞くと理系のイメージが強いかもしれませんが、滋賀大学では文系出身者も学んでいます。
ただし、文系出身者でも入学できることと、数学が不要であることは別です。
大学では統計学や情報技術を学ぶため、数学的な思考力は欠かせません。
おすすめの生徒
- AIやデータ分析に興味がある
- 統計学を学びたい
- データを使って社会課題を解決したい
- 国公立大学への進学を希望している
注意点
キャンパスは彦根市にあります。
南草津から通う場合、JRで彦根方面に移動し、駅からのアクセスも考える必要があります。
滋賀県内だからといって、通学が楽とは限りません。
滋賀県立大学|工学部 電子システム工学科
次に紹介するのが、滋賀県立大学です。
滋賀県立大学の電子システム工学科では、電気・電子・情報工学に関わる内容を学びます。
純粋な情報科学だけを学ぶ学科というより、電子技術と情報技術を組み合わせた工学系の学科です。
例えば、電子回路や制御、情報処理などに興味がある生徒に向いています。
おすすめの生徒
- ロボットや電子機器に興味がある
- ハードウェアとソフトウェアの両方を学びたい
- 滋賀県内の公立大学を目指したい
一方、データサイエンスを中心に学びたい場合は、滋賀大学との違いを確認しましょう。
また、滋賀県立大学も彦根市にあります。
南草津から通学する場合は、移動時間と交通費を事前に調べることをおすすめします。
京都工芸繊維大学|工芸科学部 情報工学課程
個人的に、滋賀県の情報系志望者にぜひ知ってほしい国立大学が、京都工芸繊維大学です。
京都市左京区にある国立大学で、情報工学課程ではコンピュータ科学とコンピュータ工学を体系的に学びます。
プログラミングだけでなく、
- アルゴリズム
- ソフトウェア工学
- 情報ネットワーク
- 情報セキュリティ
- AI・データサイエンス
- コンピュータシステム
などを学べるのが特徴です。
おすすめの生徒
- 情報工学を本格的に学びたい
- ソフトウェア開発やAIの研究に興味がある
- 国立大学を目指したい
- 将来、大学院進学も考えている
南草津からは京都駅方面に移動し、地下鉄などを利用する通学ルートが考えられます。
滋賀県内の高校生にとって、ぜひ比較対象に入れてほしい大学です。
関関同立の情報系学部を比較
同志社大学|理工学部・文化情報学部
同志社大学で情報系を考える場合、代表的な選択肢が2つあります。
一つは、理工学部のインテリジェント情報工学科など。
もう一つは、文化情報学部です。
理工学部では、コンピュータシステムや情報処理技術など、工学的な内容を中心に学びます。
一方、文化情報学部は文理融合型の学部です。
文化や社会、人間の活動をデータサイエンスの手法で分析します。
例えば、言語や文化、心理などに興味があり、それらをデータで研究したい生徒にとっては魅力的でしょう。
ただし、文化情報学部は、一般的なソフトウェア開発者の養成だけを目的とする学部ではありません。
同じ同志社大学でも、情報工学を学びたいのか、データ分析を通じて人間や社会を研究したいのかで、選ぶ学部が変わります。
両学部とも、主な学びの場は京田辺キャンパスです。
南草津から通学する場合は、京都駅方面から近鉄などを利用するルートを検討することになります。
立命館大学|情報理工学部
立命館大学の情報理工学部は、関西の私立大学で情報系を学びたい生徒にとって、有力な選択肢の一つです。
情報科学、AI、ネットワーク、セキュリティなど、幅広い分野を扱っています。
情報分野の研究室も充実しており、大学院進学を考える生徒にも注目してほしい学部です。
ここで、滋賀県の高校生に注意してほしいことがあります。
立命館大学の情報理工学部は、現在、南草津のびわこ・くさつキャンパスにはありません。
2024年4月に、大阪いばらきキャンパスへ移転しています。
「立命館大学なら草津市にあるから近い」
と考えて志望すると、入学後に驚くことになります。
同じ大学でも、学部によってキャンパスが異なります。
情報理工学部を目指すなら、通学先は大阪府茨木市です。
南草津からはJRで茨木方面へ向かうルートが考えられます。
南草津駅からは所要時間約50分です。
おすすめの生徒
- 情報工学を幅広く学びたい
- AIや情報セキュリティに興味がある
- 大学院進学も視野に入れている
- 関西の私立大学で情報系を学びたい
産近甲龍の情報系学部を比較
京都産業大学|情報理工学部
京都産業大学の情報理工学部は、幅広い情報技術を学べることが特徴です。
公式サイトでは、11のコースを組み合わせながら学べる教育制度が紹介されています。
大学入学後に興味のある分野を深めたり、複数の分野を横断的に学んだりできます。
「情報系に興味はあるけれど、具体的な専門分野はまだ決まっていない」
という生徒にも検討してほしい大学です。
また、京都産業大学では、入試において「情報」を活用する情報プラス型の制度も設けられています。
高校の「情報Ⅰ」が得意な生徒は、入試制度も確認するとよいでしょう。
ただし、キャンパスは京都市北区の上賀茂エリアです。
南草津から通学する場合、京都駅までのJR移動に加えて、地下鉄やバスなどの移動が必要になります。
通学時間は慎重に確認したいところです。
龍谷大学|先端理工学部 知能情報メディア課程
滋賀県南部の高校生にとって、通学面で非常に魅力的なのが龍谷大学です。
龍谷大学の先端理工学部は、大津市の瀬田キャンパスにあります。
知能情報メディア課程では、プログラミングやソフトウェア、データ処理、情報メディア技術などを学びます。
情報系の専門教育を受けながら、自宅から通いやすい環境を探している生徒には、有力な選択肢です。
おすすめの生徒
- プログラミングやソフトウェア開発に興味がある
- 情報メディアやAIに興味がある
- 滋賀県内からの通学を重視したい
- 私立大学の情報系学部を考えている
ただし、瀬田キャンパスはJR瀬田駅の目の前ではありません。
駅からのバス移動なども含めて、実際の通学時間を確認しましょう。
近畿大学|情報学部
近畿大学の情報学部も、情報系志望者には検討してほしい学部です。
東大阪キャンパスにあり、情報技術やソフトウェアなどの分野を学びます。
情報系を専門的に学びたい生徒にとって、候補になる大学です。
ただし、滋賀県南部からの通学では注意が必要です。
東大阪キャンパスは、JR京都線沿線ではありません。
大阪方面への移動に加えて、近鉄などへの乗り換えが必要です。
大学名だけでなく、毎日通うキャンパスの場所まで調べることが重要です。
大阪工業大学|実践的な情報技術を学びたい生徒に
関関同立や産近甲龍以外にも、情報系で検討したい大学があります。
その一つが、大阪工業大学です。
大阪工業大学には情報科学部があり、情報技術を専門的に学ぶことができます。
実践的な学習や技術者教育に興味がある生徒は、カリキュラムや研究室を調べてみるとよいでしょう。
ただし、情報科学部があるのは枚方キャンパスです。
大阪工業大学には複数のキャンパスがあるため、大宮キャンパスや梅田キャンパスと混同しないよう注意してください。
南草津からは乗り換えやバス移動が必要になるため、通学負担を確認したい大学です。
南草津駅から通いやすい情報系大学は?
ここまで紹介した大学を、通学面から考えてみましょう。
大学 | 主な通学先 | 南草津からの通学イメージ |
龍谷大学 | 大津市瀬田 | JRとバスなどで比較的検討しやすい |
滋賀大学 | 彦根市 | JRで彦根方面へ移動 |
滋賀県立大学 | 彦根市 | JRとバスなどを利用 |
京都工芸繊維大学 | 京都市左京区 | JRと地下鉄などを利用 |
同志社大学 | 京田辺市 | JR・近鉄などを利用 |
立命館大学 | 大阪府茨木市 | JRで茨木方面へ移動 |
京都産業大学 | 京都市北区 | JR・地下鉄・バスなどを利用 |
近畿大学 | 東大阪市 | JR・近鉄などを利用 |
大阪工業大学 | 枚方市 | JR・私鉄・バスなどを利用 |
※所要時間は出発駅・乗り換え・授業開始時刻によって変わるため、上表では分単位の時間を記載していません。
大学選びでは、どうしても偏差値や就職実績に注目しがちです。
でも、通学時間も非常に重要です。
仮に片道の通学時間が30分違えば、往復で1時間。
年間200日通学すると、年間200時間。
4年間なら800時間の差になります。
もちろん、電車の中で勉強することもできます。
しかし、大学では授業だけでなく、実験や研究、課外活動などもあります。
特に理工系学部では、研究室に所属した後の生活も考える必要があります。
通学時間は、大学4年間の使える時間を左右する。
これは、ぜひ意識してほしいと思います。
AI時代に情報系学部へ進学する価値はある?
最後に、少し考えてほしいことがあります。
最近では、AIがプログラムを書いてくれるようになりました。
ChatGPTなどを使えば、簡単なコードなら短時間で作成できます。
そうなると、
「これからプログラミングを勉強する意味はあるの?」
と考える人もいるかもしれません。
でも、僕はむしろ逆だと思っています。
AIがコードを書ける時代だからこそ、そのコードが正しいのか判断する力が必要になります。
何を作るべきなのか。
どんな問題を解決するべきなのか。
どの技術を使えばよいのか。
AIが出した答えに問題はないのか。
こうしたことを考えるためには、情報科学の基礎知識が必要です。
単にコードを書くだけではなく、仕組みを理解し、設計し、検証する力が重要になります。
AIを使える人と、AIに使われる人。
その違いを生むのは、自分の頭で考えられるかどうかだと思います。
だからこそ、情報系大学を目指す生徒には、プログラミングだけでなく、数学や論理的思考力を大切にしてほしいのです。
目的別!滋賀から通える情報系大学の選び方
ここまで紹介した大学を、目的別に整理してみます。
AI・データサイエンスを学びたい
滋賀大学データサイエンス学部や、同志社大学文化情報学部などが候補になります。
統計学やデータ分析をどの程度学べるのか、研究室まで確認しましょう。
情報工学を本格的に学びたい
京都工芸繊維大学情報工学課程、立命館大学情報理工学部、同志社大学理工学部などが候補になります。
コンピュータ科学やソフトウェア、ネットワークなどの専門性を比較したいところです。
プログラミングやソフトウェア開発を学びたい
龍谷大学先端理工学部、京都産業大学情報理工学部、近畿大学情報学部、大阪工業大学情報科学部なども比較してほしい大学です。
実習科目や研究室の内容を確認すると、違いが見えてきます。
ロボット・電子機器・情報技術を組み合わせたい
滋賀県立大学工学部電子システム工学科などが候補になります。
情報技術と電気電子工学をどのように組み合わせて学ぶのかがポイントです。
まとめ|情報系大学は「偏差値」だけではなく「何を学ぶか」で選ぼう
今回は、滋賀県から通える情報系大学について紹介しました。
滋賀大学。
滋賀県立大学。
京都工芸繊維大学。
同志社大学。
立命館大学。
京都産業大学。
龍谷大学。
近畿大学。
大阪工業大学。
滋賀県から通える範囲にも、さまざまな情報系大学があります。
ただし、最も大切なのは、大学名ではありません。
その大学で何を学びたいのか。
AIを研究したいのか。
データ分析を学びたいのか。
ソフトウェアを開発したいのか。
ロボットを作りたいのか。
目的によって、選ぶべき大学は変わります。
そして、志望大学が決まったら、入試科目と配点を調べる。
今の学力との差を確認する。
必要な参考書や演習を決める。
そこから受験勉強を始めてほしいと思います。
大学受験は、戦略が9割。
情報系が人気だからという理由だけで、何となく志望するのではなく、自分の興味や将来から逆算して大学を選んでほしい。
そして、大学に合格することをゴールにしないでほしいと思います。
大学の名前より、大学で何を学ぶか。
青山予備校では、志望大学への合格だけでなく、その先の将来まで見据えた学習を大切にしています。
滋賀県から情報系大学を目指している高校生の皆さんも、自分の可能性を広げるために、今から一歩ずつ準備していきましょう。